
皆さん、こんにちは。私は日本ヒューレット・パッカードの山岡英明と申します。11月より私ども日本HPに、品質管理・テストのためのソフトウェアを専門に販売する「APPS事業部」という組織が設立されました。
メンバーは、かつてソフトウェアテストツールの分野で名をはせた旧マーキュリー・インタラクティブ社とエンピレックス社から集まりました。皆さんがソフトウェア開発・テストに携わる方でしたら、両社の名前を聞かれたことがあるかもしれませんが、いずれもこの分野で長く活動を続けてきた、経験豊富なエキスパートです。
分散化した開発体制、開発手法の変化、RIAなどの新しいテクノロジーと、アプリケーション開発を取り巻く環境は今大きく変化しています。アプリケーション開発に携わる皆さんには、このような環境の変化の中で、より高品質なシステムを短期間・低コストで提供し、ビジネス成果の最適化を実現することが期待されています。それには「テストの近代化」が欠かせません。
私たちAPPS事業部のメンバーは、お客様の良きパートナーとして、世界で最も広く使われるHP Softwareの品質管理・テスト製品を通じて、お客様の「テスト近代化」実現を支援します。これからも弊社ならびに弊社製品になお一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
山岡英明(日本ヒューレット・パッカード株式会社HP ソフトウェア・ソリューションズ統括本部APPS 事業部 部長)
1998年からソフトウェアテスト業界に在籍。テストツールを使い、ソフトウェアの品質改善および性能改善の支援を多数行う。ソフトウェアテストに関する講演は過去100回を越える。現在、日本ヒューレット・パッカード(株)にてソフトウェアテストツールの事業部長を務める。テストツールの販売を行いながら、テストの改善およびソフトウェア品質向上に必要なものは何かを考察しながら、ソフトウェアテストの近代化を促進中。 過去、クエスト・ソフトウェア(株)代表取締役社長、エンピレックス(株)副社長 また、2008年 オラクル社によるエンピレックス社Webテストツール事業買収後、オラクル社にて1年間セールスディレクターを行う。米国ブリガムヤング大学数学科卒業。
1998年からソフトウェアテスト業界に在籍。テストツールを使い、ソフトウェアの品質改善および性能改善の支援を多数行う。ソフトウェアテストに関する講演は過去100回を越える。現在、日本ヒューレット・パッカード(株)にてソフトウェアテストツールの事業部長を務める。テストツールの販売を行いながら、テストの改善およびソフトウェア品質向上に必要なものは何かを考察しながら、ソフトウェアテストの近代化を促進中。 過去、クエスト・ソフトウェア(株)代表取締役社長、エンピレックス(株)副社長 また、2008年 オラクル社によるエンピレックス社Webテストツール事業買収後、オラクル社にて1年間セールスディレクターを行う。米国ブリガムヤング大学数学科卒業。
山岡英明に聞きました
日本HP への入社動機
私はかつてエンピレックス社およびオラクル社でテストツールを販売してきました。今回APPS 事業部のリーダーとして日本HP に入社し、再びソフトウェアテストの世界に戻ってきた理由としては、いろいろありますが、最も大きい理由は、『危機感』です。
日本は、品質において世界一だという認識が自他共にあると思います。それは、ハードウェア製品において、いままで我々の先輩方が築いてきた歴史からくるもので、尊敬に値すると思っています。ただ、ソフトウェア開発において、現在我々日本人が品質において世界のトップを走っているとは言えるでしょうか?ソフトウェア開発の現場では、品質の高いプロダクトを世の中に出すことが『非効率的』だと思われている場合や、実際に非効率になってしまいコスト競争に勝てなくなってしまう状況が発生しているのが現実だと言わざるをえません。私はそういう状況に危機感を感じています。我々が身をおく日本のIT 業界のためにも日本のソフトウェア開発をテストから変えていきたいという思いがあります。
日本は、品質において世界一だという認識が自他共にあると思います。それは、ハードウェア製品において、いままで我々の先輩方が築いてきた歴史からくるもので、尊敬に値すると思っています。ただ、ソフトウェア開発において、現在我々日本人が品質において世界のトップを走っているとは言えるでしょうか?ソフトウェア開発の現場では、品質の高いプロダクトを世の中に出すことが『非効率的』だと思われている場合や、実際に非効率になってしまいコスト競争に勝てなくなってしまう状況が発生しているのが現実だと言わざるをえません。私はそういう状況に危機感を感じています。我々が身をおく日本のIT 業界のためにも日本のソフトウェア開発をテストから変えていきたいという思いがあります。
APPS 事業部とは
APPS 事業部とは、テストツール始め、開発ライフサイクル全般の支援ツールを扱う部門です。メインにはテストツールを扱います。ツールの販売だけではなく、活用方法の提案や、それに伴う問題の解決策を顧客とともに考える部門として行きたいと思っております。たとえば現状の課題を整理し、どう改善を進めていけばよいかという相談にも乗ります。社内でツールを普及させるための教育をどのように進めていけばよいかという相談にものりますし、現場の皆さんが自分たちで活用していくまで現場を支援することも行うつもりです。
テストツールを販売するにも、ただ売って終わりでは、ソフトウェア開発の現場の役に立ちません。これはエンピレックスの時の経験からも言えることですが、どのようにツールを活用するかよりも、どのような問題を解決したいのかが重要です。
たとえば、負荷テストツールを使うのは、そこに性能問題があるからです。負荷テストツールありきではないのです。一見ツールビジネスではないように見えますが、多くの人たちに利用してもらうことこそが、真のツールビジネスですので、とにかく問題があるときの解決策としてツールを活用してもらうために様々な取り組みをしていきたいと思っております。
APPS 事業部では、そのような現場の問題を解決することを念頭に置いたビジネスをしていきたいと思っています。
テストツールを販売するにも、ただ売って終わりでは、ソフトウェア開発の現場の役に立ちません。これはエンピレックスの時の経験からも言えることですが、どのようにツールを活用するかよりも、どのような問題を解決したいのかが重要です。
たとえば、負荷テストツールを使うのは、そこに性能問題があるからです。負荷テストツールありきではないのです。一見ツールビジネスではないように見えますが、多くの人たちに利用してもらうことこそが、真のツールビジネスですので、とにかく問題があるときの解決策としてツールを活用してもらうために様々な取り組みをしていきたいと思っております。
APPS 事業部では、そのような現場の問題を解決することを念頭に置いたビジネスをしていきたいと思っています。
テストの近代化とは
現在、IT が抱える大きな課題として、「人件費の削減」、「競争力の向上」、「顧客(システム利用者)満足の向上」があげられますが、これらを解決する最もベースとなるのが、生産性の向上にあると考えます。
その解決策として近年、アプリケーションの近代化が世の中で求められるようになってきました。具体的に我々が考えるアプリケーションの近代化とは、「1.開発コストの削減、期間の短縮」、「2.ユーザビリティの向上」といったメリットをもたらす、技術やアーキテクチャーを指しています。例えば、開発コストの削減や期間の短縮のために、SOA やWEB2.0 に代表される再利用性を考慮した開発を行うことで、開発費用削減と期間の短縮を実現することができると言われています。また、柔軟な仕様変更のために、従来のウォーターフォール型からアジャイル開発手法を採用するプロジェクトも増えてきています。
同様に、ユーザビリティの向上のために、Ajax やFlex に代表されるRIA 技術がますます採用される傾向にあります。
ここで皆様に考えてもらいたいのは、これらアプリケーションの近代化を支えている技術やアーキテクチャーが品質にどのような影響を与えているかということです。我々は「テストの近代化」なくしてアプリケーションの近代化はなしえないと考えています。
その解決策として近年、アプリケーションの近代化が世の中で求められるようになってきました。具体的に我々が考えるアプリケーションの近代化とは、「1.開発コストの削減、期間の短縮」、「2.ユーザビリティの向上」といったメリットをもたらす、技術やアーキテクチャーを指しています。例えば、開発コストの削減や期間の短縮のために、SOA やWEB2.0 に代表される再利用性を考慮した開発を行うことで、開発費用削減と期間の短縮を実現することができると言われています。また、柔軟な仕様変更のために、従来のウォーターフォール型からアジャイル開発手法を採用するプロジェクトも増えてきています。
同様に、ユーザビリティの向上のために、Ajax やFlex に代表されるRIA 技術がますます採用される傾向にあります。
ここで皆様に考えてもらいたいのは、これらアプリケーションの近代化を支えている技術やアーキテクチャーが品質にどのような影響を与えているかということです。我々は「テストの近代化」なくしてアプリケーションの近代化はなしえないと考えています。
「テスト近代化」が品質に与える影響は
はじめに、SOA やWeb2.0 で提唱されている再利用性の促進がもたらす課題についてお話します。確かに再利用性を上げることで開発コストの削減や期間の短縮につなげることができると思いますが、テスト工数はどうでしょうか?ビジネス要件と合致しているか、ブラウザやOS のバージョンアップの度に起こるテスト、バージョンアップによるテストといった具合にテスト自体の工数は思ったより減らない、場合によってはコンポーネントの組み合わせが増えるためにテスト数が増えるといったことになっていないでしょうか。 次に、アジャイル開発手法でうたわれているような仕様変更への柔軟な対応についても課題があります。それは、イテレーションの度に単体テスト、機能テストを繰り返し行うため、それにあわせたテストの効率化が不可欠だと考えられます。
3 つ目として、ユーザビリティの向上に伴う課題があります。確かに、Ajax やFlex に代表されるようなRIA は利用者にとってはより使いやすさを訴求してくれますが、テストを行う側にとっては課題が多くあります、非同期通信に対して行う負荷テストをどのようにするか、RIA に多くみられる動的画面の機能テストをどのようにすればいいのかといった事はすぐに皆さんの頭に思い浮かぶ所だと思います。
このように、今までと同じようにテストを続けても、アプリケーション開発の近代化を進めていくとテスト自体は減らないどころか、場合によってはアプリケーションの近代化で人件費削減が行われリソースが減ることで一人のテスターが実施しなければならないテスト工数が肥大していく事になりかねません。こうなるとプロジェクトが破綻していきます。そのためにもテストも近代化する事が迫れているのです。
3 つ目として、ユーザビリティの向上に伴う課題があります。確かに、Ajax やFlex に代表されるようなRIA は利用者にとってはより使いやすさを訴求してくれますが、テストを行う側にとっては課題が多くあります、非同期通信に対して行う負荷テストをどのようにするか、RIA に多くみられる動的画面の機能テストをどのようにすればいいのかといった事はすぐに皆さんの頭に思い浮かぶ所だと思います。
このように、今までと同じようにテストを続けても、アプリケーション開発の近代化を進めていくとテスト自体は減らないどころか、場合によってはアプリケーションの近代化で人件費削減が行われリソースが減ることで一人のテスターが実施しなければならないテスト工数が肥大していく事になりかねません。こうなるとプロジェクトが破綻していきます。そのためにもテストも近代化する事が迫れているのです。
「テスト近代化」の実現に必要な要素
テストの近代化を実施するためのテスト戦略として次の3 つの軸が必要だと考えています。
まず、1つ目の軸はインフラ構築です、物理的なインフラとして仮想化環境の有効利用を提唱します。海外ではVirtualLab Management(VLM)というキーワードで語られていますが、開発環境から実際の稼働環境までを一貫して仮想化環境を管理していく手法で、テストという側面からみると、開発時に必要となる環境が俊敏に用意できたり、運用時にトラブルが発生したスナップショットを利用して開発チームで問題解析を行う工数を削減したりとROI 効果が出やすいのも特徴です。2つ目の軸として最新のテクノロジーへの対応があります。Ajax やFlex などのRIA のサイトに対する機能テスト、負荷テストを実現するためのテクノロジーがなければ期待するテストができませんし、SOA やクライアントサーバーアプリケーションについてのテストも対応できるテクノロジーがなければできません。最新テクノロジーへの対応もテスト近代化には必須なものなのです。
HPでは他社に先駆けて様々なアプリケーションテクノロジーに対応してきており、技術者の経験数もパートナー様含め非常に豊富に持っているのが強みです。」
3つ目の軸として、方法論的な面について取り上げたいと思います。テストの方法論的な側面として重要になることは、要求の管理です。要求からテストすべきことは導かれますので、要求が不明確であったり整理されていないと、テストすべきこともあいまいになってしまい、優先度をつけることもままならなくなります。もうひとつ重要なことは、テスト品質の均一化や再利用の促進です。一般的には「テスト開発プロセス」と呼ばれますが、テストすべきことを効率的に網羅するにはどういうテストケースがよいのか?とか、一度作ったテストケースを流用することで効率化を図るためにはどうすればよいかといった考え方が必要です。最後に要求の管理とテスト開発プロセスを実現するためのテストマネジメントがあげられます。これらの方法論を実現するためには情報を効率的に入手したり、プロジェクト個別ではなく会社全体で同様の考え方を基に仕事が進められるような組織的枠組みが必要です。組織の情報インフラと言ってもよいでしょう。HP ではCenter Of Excellentという全社的なテスト資産の再利用、品質の均一化を行い、テスト方法の標準化がテスト近代化を実現するために重要だと考えます。
まず、1つ目の軸はインフラ構築です、物理的なインフラとして仮想化環境の有効利用を提唱します。海外ではVirtualLab Management(VLM)というキーワードで語られていますが、開発環境から実際の稼働環境までを一貫して仮想化環境を管理していく手法で、テストという側面からみると、開発時に必要となる環境が俊敏に用意できたり、運用時にトラブルが発生したスナップショットを利用して開発チームで問題解析を行う工数を削減したりとROI 効果が出やすいのも特徴です。2つ目の軸として最新のテクノロジーへの対応があります。Ajax やFlex などのRIA のサイトに対する機能テスト、負荷テストを実現するためのテクノロジーがなければ期待するテストができませんし、SOA やクライアントサーバーアプリケーションについてのテストも対応できるテクノロジーがなければできません。最新テクノロジーへの対応もテスト近代化には必須なものなのです。
HPでは他社に先駆けて様々なアプリケーションテクノロジーに対応してきており、技術者の経験数もパートナー様含め非常に豊富に持っているのが強みです。」
3つ目の軸として、方法論的な面について取り上げたいと思います。テストの方法論的な側面として重要になることは、要求の管理です。要求からテストすべきことは導かれますので、要求が不明確であったり整理されていないと、テストすべきこともあいまいになってしまい、優先度をつけることもままならなくなります。もうひとつ重要なことは、テスト品質の均一化や再利用の促進です。一般的には「テスト開発プロセス」と呼ばれますが、テストすべきことを効率的に網羅するにはどういうテストケースがよいのか?とか、一度作ったテストケースを流用することで効率化を図るためにはどうすればよいかといった考え方が必要です。最後に要求の管理とテスト開発プロセスを実現するためのテストマネジメントがあげられます。これらの方法論を実現するためには情報を効率的に入手したり、プロジェクト個別ではなく会社全体で同様の考え方を基に仕事が進められるような組織的枠組みが必要です。組織の情報インフラと言ってもよいでしょう。HP ではCenter Of Excellentという全社的なテスト資産の再利用、品質の均一化を行い、テスト方法の標準化がテスト近代化を実現するために重要だと考えます。
今後の活動について
説明しましたように、テストの近代化のためには、インフラ構築と最新テクノロジーへの対応が必要になりますが、製品の特徴を活かしそれを開発の現場の方々へ利用していただくには各分野に強いイニシアティブを持っているBTO Club協賛会社様との協力がますます重要だと考えておりますので、シナジー効果を出したソリューションを提案していくつもりです。
また、HPは、テスト実行を自動化するツールの有効活用について、いままで市場でリーダーシップを取ってメッセージアウトしてきましたが、マニュアルテストを効率化するためのツールについても現在予定していますので、そちらも時期がきたら様々な形でお伝えしていくつもりです。期待していただきたいと思っています。
また、HPは、テスト実行を自動化するツールの有効活用について、いままで市場でリーダーシップを取ってメッセージアウトしてきましたが、マニュアルテストを効率化するためのツールについても現在予定していますので、そちらも時期がきたら様々な形でお伝えしていくつもりです。期待していただきたいと思っています。
エキスパートが語る
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皆さんこんにちは。このたび、BTO Club でテストマネジメントに関して連載をすることになりました。
今回から何回かに分けて、テストマネジメントに関して、その意義から具体的に行う際に直面する課題や、その対応例について書いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
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近年、様々なベンダーからApplication Lifecycle Management( 以下ALM) 関連のツールが市場に出てきています。HP もそのベンダーの一社としてALM 手法を支援する製品を持っております。 そこで今回BTO Club の場を利用させていただき、ALM 手法に関する現在の状況と共にALM手法に基づいたHP 製品のご紹介と利用イメージを数回に渡ってご紹介させていただきたいと思います。第一回は、ALM 手法の概念とそのメリットについて説明していきます。 |
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皆さんこんにちは。このたび、BTO Club でプロジェクト火消のコツに関して連載をすることになりました。プロジェクト火消と考えると、HP の製品群の中ではプロジェクト管理のPPM に近いように思われるかもしれませんが、ここではPPM, をどう使うかといった話はしません。もっとその前に問題が起きた時に必要となる話です。私は火消の専門として仕事をしていた経緯もあるので、私が経験した「どうしてプロジェクトが火事になったのか?」「どうやって火事プロジェクトをリカバリしたのか」と言った点に着眼して連載したいと考えています。 |
エキスパートに聞く
HP ソフトウェア製品に関する質問にエキスパートがお答えします。
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